意識と言語の発生

 意識も言語も情動制御システムを基盤として発生する。ただし、意識は動物脳に特有の「不快−防衛系」から、言語は人間に固有の脳である「不快−制御系」から発生する。意識は、動因系に属する不快因子が、嫌悪系に属する防衛因子か、それとも報酬系に属する防衛因子かの、いずれかに神経伝達を起こす際に発生する。意識が発生すれば、意識体験が可能になり、不快−防衛系に沿った(動物脳に由来する)主観体験が可能になる。ただし、人間にとってその主観体験は、病的な(異常な)主観体験であり、それをコントロールして健康な主観体験を得るためには、不快−制御系から発生・発達する言語が必要である。言語は、動因系に属する不快因子が、制御系に属する制御および制御補助因子に神経伝達を起こすことによって、救いの環や許しの環を形成し、不快−防衛系が示す優劣関係や敵対関係を解消するために機能する。制御および制御補助因子が存在する前頭前野から報酬系にアクセスすることによって、不快の快変換が生じ、不快−制御系の成立に貢献している。

             意識・言語・人格に関する考察と創発

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精神分析統合理論は、革命的な精神分析理論である。心の健康と病気を定義付け、諸々の精神現象のメカニズムを解明している。その中でも、精神病である躁うつ病と統合失調症の成因を解明し、治癒をモットーにした根治療法を確立している。それによって、人類に課せられた最も大きな難問が解決されている。また、意識や自我意識の解明、「さとり」への道など、想像を絶する内容が含まれている。さらに、症例研究は比類なき圧巻である。精神医学や心理学の専門家だけではなく、心に関心を抱く知識人の方々にとっても必読書である。

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