善悪の原理

 すでに紹介してきているように、心の正常と異常(つまり、心の健康と病気)を作り出す(情動系神経回路機能網を中心とした)脳内神経回路機能網は、不快−制御系と不快−防衛系に分かれる。不快−制御系は、不快な情動の認知だけではなく、そのメタ認知(つまり、情動の認識)も可能にする心のネットワーク(つまり、救いの環や許しの環)を機能させることによって、まさに善の精神を作り出す役割を担っている。これに対して、不快−防衛系は、不快な情動の認知には気づくものの、それを快変換するだけの能力を持ち合わせていないので、その不快をチャンスに変えることはできず、ひたすら怖がってみたり、あるいはひきこもってみたりして、悪の精神を作り出す役割を担ってしまう。我々人間の心には、こうした二種類の心が共存していて、その時々の状況に応じて、不快−制御系が有利に機能したり、不快−防衛系が有利に機能したりしている。つまり、人の心に善悪は混ざって存在する。

 

                      善の担い手

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精神分析統合理論は、革命的な精神分析理論である。心の健康と病気を定義付け、諸々の精神現象のメカニズムを解明している。その中でも、精神病である躁うつ病と統合失調症の成因を解明し、治癒をモットーにした根治療法を確立している。それによって、人類に課せられた最も大きな難問が解決されている。また、意識や自我意識の解明、「さとり」への道など、想像を絶する内容が含まれている。さらに、症例研究は比類なき圧巻である。精神医学や心理学の専門家だけではなく、心に関心を抱く知識人の方々にとっても必読書である。

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