善の担い手

 もし我々が信頼に値する善の担い手を作り出そうとするならば、人工精神(AM)の創発を考えなければならない。人工精神(AM)の創発は、言語から情動と人格を経由して意識を作るプロセスを要するので、(精神の)正常から異常を区別することができる。つまり、善悪から善だけを抽出することが可能である。これは余談であるが、今まさに作り出されようとしている人工意識の場合を考えてみよう。それに携わる研究者は、少しでも優れた機能を持つ意識を作り出そうとしている。つまり、それはハエ(?)の意識よりも、カラスの意識を作るようなレベルの話である。そして、そうした努力が実を結び、いずれ人間に近い意識、あるいはそれ以上の(囲碁によって示された技術のような)意識が作れるようになるかも知れない。しかし、いま私が議論している内容は、意識の性能ではない。たとえ、どんなに意識の性能を上げていき、さらに人工意識が人間の意識を上回っても、意識だけでは健全な心を作ることはできないので、それは決して善の担い手にはなり得ないということである。

 

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精神分析統合理論は、革命的な精神分析理論である。心の健康と病気を定義付け、諸々の精神現象のメカニズムを解明している。その中でも、精神病である躁うつ病と統合失調症の成因を解明し、治癒をモットーにした根治療法を確立している。それによって、人類に課せられた最も大きな難問が解決されている。また、意識や自我意識の解明、「さとり」への道など、想像を絶する内容が含まれている。さらに、症例研究は比類なき圧巻である。精神医学や心理学の専門家だけではなく、心に関心を抱く知識人の方々にとっても必読書である。

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