心(精神)について理解し、勉強するならば、心はどういう動き(精神力動)をするのかという点に注意や関心を向ける必要がある。なぜならば、心は一時も静止することなく、動き続けているからである。ただし、その際に、たとえ心が気まぐれに動いている場合であっても、その気まぐれは必ず一定の規則に従っているので、その規則性を見つけ出すことが大切である。つまり、知覚系や思考系、それに情動系や(意志の発動機関である)孤独型誇大的自己から発した刺激が、脳内の神経伝達経路を用いて、様々な心性を作り出していく。その際に、どういう伝達経路を用いているかという心の中の配線図とその使用経路を見つけ出すことが、心の仕組みの理解につながる。

  すでに、私は「情動系神経回路機能網」や「脳内神経回路機能網」について紹介したが、これらを理解し習得すれば、心の動きがつぶさにわかるようになる。これは余談であるが、私は患者さんから「先生と話している時は、幻聴が止まっている」と、よく言われる。その患者さんとは、かつてニッタ・クリニックで根治療法を受けていた人達はもちろんのこと、いま勤務している精神病院に入院中の患者さんも含まれる。入院中の患者さんは抗精神病薬を服用しているが、それでも幻聴は続いている。しかし、私と面接している間は、それがなくなる。その理由は、どういう心が幻聴を起こしているのか?について話し合い、患者さんがその原因になっている具体的な心性を理解すると、幻聴は止むからである。

 

          新しい精神分析療法:精神分析統合理論の臨床体験

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精神分析統合理論は、革命的な精神分析理論である。心の健康と病気を定義付け、諸々の精神現象のメカニズムを解明している。その中でも、精神病である躁うつ病と統合失調症の成因を解明し、治癒をモットーにした根治療法を確立している。それによって、人類に課せられた最も大きな難問が解決されている。また、意識や自我意識の解明、「さとり」への道など、想像を絶する内容が含まれている。さらに、症例研究は比類なき圧巻である。精神医学や心理学の専門家だけではなく、心に関心を抱く知識人の方々にとっても必読書である。

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