自分の学生時代(中学時代や高校時代)を振り返ってみても、心について何か学んだという記憶はない。医学部に入って、教養課程では心理学、専門課程では精神医学という講座を知ったが、いずれの授業も面白くなく、ほとんどサボっていた。医学部を卒業する頃には、精神分析を勉強したくなったので、小此木先生に弟子入りをお願いし、受け入れてもらった。週二回の(症例)研究会や、(後述する)スーパービジョンを受け、小此木先生から頂いた「シゾイド人間」や「自己愛人間」を読んで、はじめて「面白い」と感ずることができるようになった。しかし、今から振り返ってみると、心に関する興味はずっと以前からあったように思うが、どうしたらよいか、全く見当さえつかなかった。

  そうした私の経験から、中学生や高校生に、心についてある程度のことを教えた方がよいと思う。何も難しいことを教える必要はないが、少なくとも正常な(健康な)心と異常な(病的な)心の区別、正常な心の中心にある「救い」や「許し」、異常な心の中心にある「救いのない」関係や「憎み合う」関係について、わかりやすく教えた方がよい。むろん、そうした正常と異常とを判別するための「スクリーニング法」も開発し、実施した方がよい。精神障害者として顕在化する前に、理解や認識を促すことは重要である。しかし、現状では教育者にそうした理解や努力はないように思う。いま、私がこのサイトを作っている大きな理由のひとつは、心に関心のある若者にも読んでもらい、役立てるためである。

              新しい心の分析教室:精神科教育の課題(2)

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精神分析統合理論は、革命的な精神分析理論である。心の健康と病気を定義付け、諸々の精神現象のメカニズムを解明している。その中でも、精神病である躁うつ病と統合失調症の成因を解明し、治癒をモットーにした根治療法を確立している。それによって、人類に課せられた最も大きな難問が解決されている。また、意識や自我意識の解明、「さとり」への道など、想像を絶する内容が含まれている。さらに、症例研究は比類なき圧巻である。精神医学や心理学の専門家だけではなく、心に関心を抱く知識人の方々にとっても必読書である。

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