いかにして精神療法(精神分析)の力をつけるか?それは、スーパービジョン
supervision を受けることからスタートする。このスーパービジョンという言葉は、指導や監督という意味を持つが、私の業界だけではなく、他の業界においても時々使用される言葉である。私の業界においては、精神療法や精神分析の研修の際に使用されることが多い。具体的なやり方としては、研修を受けるスーパーバイジー supervisee が、ある患者さんの治療面接の内容を記録(再構成)し、すでに研修が終わって、精神療法や精神分析の力を持っている
スーパーバイザー supervisor に報告することによって、その患者さんの心性を
理解し、有効な治療的接近を見つけ出そうとする共同作業である。

  最初に受けるスーパービジョンでは、病状の軽い(病態水準の高い)患者さんの通院治療例が適切である。服薬の有無には関係なく、カウンセリングなどを希望する患者さんに、最低で週一回60分の治療面接を提案し、それをスーパービジョンに使用すればよい。患者さんとの治療関係は、患者さんにとっても、治療者にとっても、「間主観的な」体験である。そうした関係から、第三者であるスーパーバイザーを通して、より客観的で「関係的な」側面の理解を与えられることになる。つまり、これらの異質な二つの関係を繰り返し体験することによって、力をつけることができる。これに対して、たとえ偉い人の診察の仕方を学んでも、あるいは症例の研究会に参加しても、治療者になるための力にはならない。

              新しい心の分析教室:精神科教育の課題(2)

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精神分析統合理論は、革命的な精神分析理論である。心の健康と病気を定義付け、諸々の精神現象のメカニズムを解明している。その中でも、精神病である躁うつ病と統合失調症の成因を解明し、治癒をモットーにした根治療法を確立している。それによって、人類に課せられた最も大きな難問が解決されている。また、意識や自我意識の解明、「さとり」への道など、想像を絶する内容が含まれている。さらに、症例研究は比類なき圧巻である。精神医学や心理学の専門家だけではなく、心に関心を抱く知識人の方々にとっても必読書である。

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